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痛風

2022/06/03

そのほか

こんにちは、にこにこスタッフ森田です。


病気には発症に男女差があらわれるものがあり、『痛風』はそういった病気の一つです。
痛風の発症は圧倒的に男性に多く、比率としては9割以上になります。
これにはホルモンの影響が関わっているため、50歳以上になると男女差は小さくなるようです。

痛風の症状でよく知られているのは痛風発作です。
突然手足の関節が赤く腫れ激痛が生じます。「風が吹くだけで痛む」と例えられますが、実際に相当な痛みのようです。
足の親指の付け根に症状があらわれることが多く、痛みのため歩行に支障が出ることもあります。


血液中には「尿酸」といった物質が存在するのですが、この尿酸が多くなり過ぎた状態は「高尿酸血症」と呼ばれます。
「高尿酸血症」が続くと血液中の「尿酸」は飽和状態となり、血液に溶けきれない分は結晶化します。この結晶が関節に沈着し炎症が起きると、痛みや腫れといった症状を引き起こします。

痛風発作はかなりの激痛ですが、数日~数週間経つと治まります。
ただし、痛みが治まったからもう大丈夫と高尿酸血症を放置してしまうと、再度痛風発作がおきるおそれがあります。また、他の合併症の原因になりますので注意が必要です。
手足の関節や耳にこぶができる痛風結節や尿管結石、尿酸結晶が腎臓に沈着することで腎機能が低下する痛風腎などがあります。
痛風発作の再発や合併症を予防するためには、血液中の尿酸を減少させることが大変重要です。


尿酸は「プリン体」といった物質が分解されることで生じます。プリン体の多い食品は、レバー類、赤身の魚、白子、肉類、エビ類、干物などがあります。
様々な食品に含まれているため、厳格に制限してしまうと食事のメニューが限られてしまいます。

酒の肴になる食品に多く含まれています。普段からレバーや白子・干物などを食べる機会が多く、健康診断にて尿酸値の値が高かった場合には、意識的にそういった食品の摂取を減らす必要があります。
またアルコールは尿酸の生成を促し、反対に排泄を低下させる作用があるため、飲む機会が多いかたは注意が必要です。

ただし、プリン体の多い食品にはタンパク質が多く含まれているものも多いため、あまりに制限し過ぎるとタンパク質など他の栄養素が不足してしまうおそれがあります。
脂質異常症であったりメタボリックシンドロームであると、痛風が発症しやすいと言われています。
最近では、プリン体含有量にとらわれ過ぎず、栄養バランスの取れた食事を摂り、内臓肥満やメタボリックシンドロームを予防することが、痛風を防ぐ上でも大切とされています。
また痛風に関してだけでなく、同じ食品ばかりを摂ると栄養が偏ってしまうおそれがあります。
健康のためと考え、偏った食品ばかりを食べていると却って体調を崩してしまう場合がありますので、色々な食品をまんべんなくバランス良く摂ることが大切です。

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